☆ 地図と写真(panoramio)
スペッロ(Spello)は、イタリア中部、ウンブリア州、ペルージャ県にあるコムーネで、人口8千人余り。アッシジ(Assisi)の南東10km、ペルージャの南南東35kmに位置する。ローマからは、列車で所要約2時間。
古い城塞の町スペッロは、スバシオ山(Subasio)の麓、北西から東南方向に下る尾根の上の標高219mにあり、その下にはトピノ川(Topino)が流れる。
ここから、ペルージャ方向に向かって広がるウンブリア盆地の眺めが良い場所にある。町の下には新市街があり、ローマとフィレンツェを結ぶ鉄道が走っている。
スペッロは、ウンブリ族が築いた集落に始まり、紀元前1世紀には古代ローマ帝国によって植民された。
コンスタンティヌス大帝(在位:306-337年)の治世下、麓のコンソラーレ門 (Porta Consolare) から尾根伝いに、上に向かってアルチェ門(Porta dell'Arce)まで道が通され、周りを城壁で囲んだ新たな町が造られ、Flavia Constans と呼ばれた。
ローマ帝国の崩壊後は、ランゴバルド王国(568〜774年)の領地となり、スポレート公国(570〜1198年)に含められた。人口は急減し、町の最も高い場所に集まって住み、一種の城のようになった。
1000年頃から、ヨーロッパ全体での人口増加が始まって、スペッロでも、再び街全体に人が住むようになり、コンソラーレ門と、ヴェネレ門の隣には、塔が建設された。
14世紀には、ローマ時代の城壁を越えて町は拡大され、教皇のアビニョン捕囚の終焉後、1360年には、立て直しが図られた教皇領の体制のもとに、拡大した区域を取り込んで、新たな城壁が造られた。
1389年、ローマとアヴィニョンに、それぞれローマ教皇が立って教会大分裂(Great Schism、1378〜1417年)の時代、ローマの教皇ウルバヌス6世は、ペルージャの領主バリオーニ(Baglioni)にスペッロを与えた。
スペッロは、ウンブリア渓谷の北部の見通しの良い場所で、戦略的に重要であった。
1583年、再び、教皇領となり、1833年になって自治が回復した。
見所:
古代ローマ帝国の時代に造られた城壁、円形劇場の一部、浴場跡、3つの門など、かつての繁栄を偲ばせる。
コンソラーレ門(Porta Consolare)から、カブール通り(Via Cavour)、ガリバルディ通り(Via Garibaldi)へと中世の街並みが続く。
復活祭から50日目の日曜日のペンテコステ(聖霊降臨)の日には、町中の道に、花びらが敷きつめられるインフィオラータ(infiorata)が大規模に開催される。
○ コンソラーレ門(Porta Consolare)
紀元前1世紀に造られ、城壁に囲まれたスペッロの町の入り口の門。
門の上に取り付けられた3体の彫像は、スペッロの城壁の外に残る円形競技場跡からのもの。
塔は、中世になって付け加えられた。
○ ヴェーネレ門(Porta Venere)
町の上方、西側にあり、アウグストゥス帝時代に造られたものが、20世紀初めに再建された。
門の両側にある12角形のプロペルティウスの塔(Towers of Propertius)は、元からのもの。
○ サンタ・マリア・マッジョーレ教会(Chiesa di Santa Maria Maggiore)
12〜13世紀に建築され、ピンクの石材が使われている。
そのバリオーニ礼拝堂(Cappella Baglioni)には、ピントゥリッキオ(Pinturicchio)によって、「受胎告知」と「キリスト降誕」など新約聖書の場面が描かれた16世紀のフレスコ画がある。
また、ピントゥリッキオの師匠ペルジーノ作の聖母子像のフレスコ画もある。
床には、マジョリカ陶器が使われている。
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