☆ 地図と写真(panoramio)
ヴェルサイユ宮殿(Chateau de Versailles)は、パリ南西22kmのイヴリーヌ県、ヴェルサイユ市にある。
ルイ14世(在位:1643 - 1715年)の時代に、建築家マンサールによって大宮殿の形式を備えた。内部の装飾は画家ル・ブランによるバロック様式の豪華、壮麗なものとなり、特に「鏡の間」が有名。
また、ル・ノートル設計の大庭園のほか、グラン・トリアノン、プティ・トリアノンなどがあり、バロック、ロココ美術の精華が集められている。1979年、世界遺産に登録されている。
フランス絶対王政の象徴的建造物と言われ、ルイ14世の威光もあって、ヨーロッパの多くの宮殿に模倣された。
また、ルイ14世をはじめとした王族と、その臣下との王宮での生活を通じて、晩餐会における席次やテーブルマナーなどエチケット・マナーが生まれ、フランス料理と共に世界中に広まった。
1624年、この地に、ルイ13世(在位:1610 - 43年)の時代に狩猟時の館が建てられた。
1648年、ルイ14世が10歳の時に、貴族達が起こしたフロンドの乱(1648〜53年)で、寝室まで侵入された恐ろしい体験は、生涯忘れられない記憶となった。
1661年、ルイ14世は、彼の財務大臣ニコラ・フーケフーケが新築したヴォー・ル・ヴィコント城を目にし、その城と庭園の建設に携わった建築家ル・ヴォー(1612〜70年)、造園家ル・ノートルと、画家ル・ブランに、ヴェルサイユ宮殿の建築を命じた。
この頃、ルーヴル宮殿の改築も計画されていたが、王がヴェルサイユの方を気にいったため、ルーヴル宮殿の計画は縮小された。
1668年から、ル・ヴォーにより、旧宮殿の前庭に厨房と厩の2つの翼棟が建築された。さらに、旧宮殿を包み込むように、庭側に向けて左右に翼棟がバロック様式で建てられ、テラスで結ぶ計画が立てられが、ル・ヴォーが亡くなってしまう。 1676年には、ジュール・アルドゥアン・マンサールによってル・ヴォーの造ったテラスに代えて「鏡の間」が造られ、天井画はル・ブランによって描かれた。
1667〜70年には、ル・ノートルによる造園が進められ、1675〜82年、セーヌ川にダムを築き、噴水が造られた。
1682年、パリから王宮が移される際には、マンサールによって、長い北翼と南翼が付け加えられ、宮殿の規模は5倍に拡大された。王は、貴族をヴェルサイユに強制移住させ、絶対服従を課した。これによって、ヴェルサイユ宮殿がフランスの政治、文化の中心となった。
1687年、中国風の小宮殿を改築し、グラン・トリアノン(Grand Trianon)が造られた。この宮殿は、バイエルン王ルートヴィヒ2世(在位:1864〜86年)の築いたリンダーホーフ城のデザインにも影響を与えた。
1699〜1710年には、王室礼拝堂が造られた。
ルイ15世(在位:1715 - 74年)の時代になって、1753年〜70年には、オペラ劇場が建築された。
1762〜68年には、ルイ15世の公妾、ポンパドゥール夫人のために、 プティ・トリアノンが建てられた。
1820年、ナポレオン1世の命により、新古典様式の2棟が、中庭を挟んでシンメトリーに配置された。
◆ 「ルイ14世の一日」
王の生活は、すべてが規則正しく、手順を追って一日が進んでいった。
毎朝8:30に侍従が王を起こすと、3人の王子が肌着を着せるのに始まり、上着まで、位の高い貴族によって、序列に従って順に着せられることになっていた。
その間、寝室前では、100人以上の貴族達が王に接見するレビー(Levée)の儀式が行われた。
その後、ボディガードに警護され、ル・ブランによって描かれた天井画のある6つのサロンを通って、礼拝堂に向かい、10:00にミサが行われた。
11:00には、閣議の間で、王と5〜6人の大臣による閣議が開かれた。
13:00に、王の寝室で、プティ・クヴェール(Petit Couvert)という日常のディナーが用意された。これは、スープから始まり、ミートパイ、トリュフ添えのチキン、ロースト・ビーフ、庭で採れた果物が一般的なコースであった。
王は、ステッキと帽子を置き、手袋を外して、窓に向かって座り、朝と同じ王の寝室に入ることを許された貴族達が控えた。
食後は、お気に入りの噴水のある庭園を散歩したり、パリ西郊にあったマルリーの宮殿(Chateau de Marly)を訪れたり、時には狩猟をして過ごした。
18:00には、無数の蝋燭やランプが灯され、レセプションが行われたが、ドルフィーネ公が臨席し、王は寝室に戻って、臣下が用意した手紙にサインした後、内政・外交についての助言者で、王のお気に入りのマントノン侯爵夫人フランソワーズを訪ねた。
22:00には、控えの間アンティチェンバーで、夕食グラン・クヴェール(Grand Couvert)が用意された。金銀の食器が並べられたテーブルの暖炉のそばに王が座り、その両側に王子、王女が座って、その前には、宮廷の人々が集まった。
これには、スープ、オードブル、ローストビーフ、サラダ、デザート、果物のコース料理であったが、時間は45分と短かった。王は、王の象徴である船をかたどった器ネフ(nef)に入れられた濡れナプキンで常に手を洗った。
23:00には、就寝のため、朝と逆に衣服を脱がさせ、暖められた夜着とナイトキャップを着け、眠るまで蝋燭の番をする者を取り巻きの中から指名した。侍従と、侍医、飲み物をサーブする2人の給仕が控えた。就寝時は、夜半過ぎであった。
見所:
◎ 「王のグラン・アパルトマン(正殿)」(Grand Appartement du Roi)
王のグラン・アパルトマンには、有名な「鏡の間(回廊)」とともに、豊饒の間、ヴィーナスの間、ディアナの間、マルスの間、メリクリウスの間、アポロンの間、ヘラクレスの間の7つの部屋がある。
○ 鏡の間(鏡の回廊、Galerie des Glaces)
長さ73m、幅10.5m、高さ12.3mあり、庭園側に17の窓があり、これに向かって17のアーチ型の鏡が貼られている。
天井画はル・ブランによって描かれた。
☆ 写真集(panoramio)
◎ 王のアパルトマン(Appartement du Roi)
1683年以降、ルイ14世は、「王のグラン・アパルトマン」から、奥の居殿「王のアパルトマン」に移り住んだ。
○ 王の寝室(Chambre du Roi)
1701年以降、この寝室が、王の一日の重要な場となった。装飾、絵画などで壮麗な造りになっている。
◎ 庭園(Parc)
宮殿建設には25,000人の労力が掛けられたが、庭園造りには36,000人の労力が投入された。
ヴェルサイユには近くに水源がなかったため、10km離れたセーヌ川の川岸に巨大な機械を設置し、古代ローマに倣って水道橋を造って水を引いた。王は、自然をも変える力を周囲に誇示した。
○ 「ラトナの噴水」(Bassin d' Latone)
ギリシャ神話に登場するラトナが、村人に泥を投げつけられながらも、息子の太陽神アポロンを守っている姿を銅像にしたもので、神の怒りに触れた村人は、蛙やトカゲに変えられて、その足元に置かれている。
フロンドの乱の時、王を守った母と、反乱を起こした貴族を表すもので、王への反抗を許さないという意味が込められている。
☆ 写真集(panoramio)
○ 「太陽神アポロンの噴水」(Bassin d'Apollon)
1670年に、(Jean-Baptiste Tuby)によって造られた。天馬に引かれて海中から姿を現し、天に駆け上がる様子を表し、ルイ14世が、天空から地上の全てを従わせる意思を示している。
☆ 写真集(panoramio)
◎ グラン・トリアノン(大トリアノン宮殿)(Grand Trianon)
宮殿の庭園にある離宮の一つで、ルイ14世が1670年に建築させた中国風の小宮殿が、1687年に、ジュール・アルドゥアン・マンサールの設計により改築された。
1963〜66年に改修が行われ、その後は迎賓館として用いられている。
☆ 写真集(panoramio)
◎ プティ・トリアノン(小トリアノン宮殿)(Petit Trianon)
宮殿の庭園にある離宮の一つで、1762〜68年、ルイ15世の公妾、ポンパドゥール夫人のために建てられた正方形の新古典主義建築。
その後ルイ16世により王妃マリー・アントワネットに与えられ、彼女は庭をイギリス式とし、そこに農村に見立てたノルマンディー風の小集落「王妃の村里」(Hameau de la Reine)を造らせた。しきたりの多い宮廷生活にうんざりした王妃の癒しの場所であった。
1811年、第一帝政時代に、皇妃マリー・ルイーズのために、繊細な内装が施された。
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★The Palace of Versailles (Part1)
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★The Palace of Versailles (Part 2)
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★The Palace of Versailles (Part 3)
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★Versailles Palace: Grand et Petit Trianon
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