☆ 地図と写真(panoramio)
トレド(Toledo)はスペイン中央部、カスティーリャ・ラ・マンチャ州の州都、トレド県の県都で人口は約8万人。
マドリードから南に約70km、南北1.3キロ、東西1.5キロ、三方をタホ川(Tajo)に囲まれた岩山の上にそびえ立つ天然の要塞都市で、絹・毛織物工業、陶業が伝統産業で、古来、刀剣製造でも知られる。
先史時代から人が住んでおり、古代ローマの領地を経て、西ゴート王国がイベリア半島を支配し、やがて560年にアタナヒルド王によって首都とされた。
その後、8世紀にイスラムの支配下に入ったが、後ウマイヤ朝が崩壊すると、トレド王国の領地となった。
1085年には、カスティーリャ王国による長期の包囲の後、トレドは降伏し、カスティーリャ王アルフォンソ6世(在位:1065 - 1109年)がトレドに入城して、カスティーリャ王国の首都となった。
その後も、モロッコからイベリア半島南部のアンダルシアを支配したイスラム王朝であったムラービト朝の攻撃から、カスティーリャ王国はトレドを守り抜いたため、1085年のトレド征服はレコンキスタの重要な一里塚となった。
16世紀に都がマドリードに移るまでの間、支配者がめまぐるしく変わりながらも、この都は中世ヨーロッパ随一の栄華を誇り、政治・経済・文化の中心であった。
1227年、フェルナンド3世(在位:1217 - 52年)の時代に、トレド大聖堂(Catedral de Toledo)の建築が始められ、1493年に完成した。
しかし、1561年、フェリペ2世(在位:1556 - 98年)が、トレドからマドリードに宮廷を移し、マドリードが首都となったため、以後トレドは徐々に衰退して行った。
トレドは、古代ローマ、西ゴート王国、ムスリムと戦ったキリスト教国の要塞、また、スペイン黄金時代などと、2千年以上の歴史を誇り、「歴史の博物館」と言われる。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という3つの宗教、それぞれの異質な文明が一緒になって生み出されたムデハル建築は、この博物館の最高傑作であると言える。
また、16世紀〜17世紀初頭、クレタ島出身の画家エル・グレコが、トレドに住み着き、活躍した町としても有名で、エル・グレコの家と美術館には、彼のアトリエが再現され、『トレドの景観と地図』などの作品が展示されている。
アーチ型の石橋、迷路のように入り組んだ石畳の路地、そしてレンガ造りの家並みにそびえ建つアルカサルや、荘厳な大聖堂、タホ川に囲まれた旧市街は「古都トレド」として、世界遺産に登録されている。
見所:
○ トレド大聖堂(Catedral de Toledo)
アユンタミエント広場の東側にあり、かつての西ゴートの教会、イスラム時代のモスク跡に、1227年、フェルナンド3世時代に建築が始められ、1493年に完成した。
スペイン・カトリックの総本山で、スペインのゴシック様式の教会としてはブルゴス大聖堂に次ぐ教会建築とされている。
高さ90mの北塔は、1380〜1493年に建てられ、重さ17トンのゴルダの鐘(Campana Gorda)は、1753年に鋳造された。 バロック様式のドームを持つ南塔は未完のままである。
西側のファザードには、1418〜50年に造られた3つの入り口があり、ふんだんな彫刻とレリーフで装飾されている。
内部は、奥行き長さ110mあり、祭壇に彩色彫刻が施された中央礼拝堂(Capilla Mayor)を囲むように、22の礼拝堂が並んでおり、15〜16世紀のステンドグラスがある。
中央礼拝堂の後には、「トランスパレンテ」と呼ばれる大理石のバロック様式の天使の彫刻群があり、外から差し込む光にが、躍動感を与えている。
聖具室(Sacristia)の大天井には、ルーカ・ジョルダノによって描かれたフレスコ画があり、隣接の部屋とともに、絵画館になっており、エル・グレコの『聖衣剥奪』や『十二使徒』を始め、ゴヤ、ヴァン・ダイク、ルーベンス等の作品がある。
☆ 写真(panoramio)
○ アユンタミエント広場(Plaza del Ayuntamiento)
東に大聖堂、北西に大司教宮殿(Palacio Arzobispal)がある。南西には、2つの塔を持つ1618年建築の市庁舎(Ayuntamiento)が建っている。
☆ 写真(panoramio)
○ アルカサル(Alcazar de Toledo)
旧市街のある丘の東の斜面に、古代ローマの支配した時代の宮殿跡に、12世紀のアルフォンソ6世や、13世紀のアルフォンソ10世の時代に造られ、16世紀に、カルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世)によって大改築が行われ、4隅に四角い塔を持つ長方型の今日の姿になった。
1810年に、フランス軍によって焼き討ちされ、直ぐに再建され、軍学校として使われた。スペイン内戦の際、2か月間ここに篭城したフランコ軍の守備隊に対して、共和国軍によってアルカサル攻囲戦が行われた。現在、内部は市民戦争博物館になっている。
☆ 写真(panoramio)
○ サンタ・クルス美術館(Museo de Santa Cruz)
16世紀に、イサベル1世が慈善病院(Hospital de Santa Cruz)として建設させたルネサンス様式の建物に入っている。 「グレコの部屋」に展示されている「聖母受胎」「聖母昇天」を始めとする絵画のほか、15〜16世紀のフランドルのタペストリーのコレクションなどを所蔵する。
☆ 写真集
☆ 写真(panoramio)
○ アルカンタラ橋(Puente de Alcantara)
サンタ・クルスの下の東方向のタホ川に架かる橋で、古代ローマ時代に起源を持ち、866年にイスラム人によって架け替えられ、13〜14世紀に、今日の姿になった。
西側端に、1484年に造られた門塔(Puerta de Alcántara)があり、東側には1721年のバロック様式の門塔がある。橋からは、街とアルカサルの素晴らしい眺めが楽しめる。
☆ 写真(panoramio)
○ サン・セルバンド城(Castillo de San Servando)
アルカンタラ橋から下流に、1933年の新橋、ヌエボ橋(Puente Nuevo)とローマ水道橋の遺跡が見え、その左岸の高い崖の上に、11世紀に築かれたサン・セルバンド城がある。
☆ 写真(panoramio)
○ ビエハ・デ・ビサグラ門(Puerta Vieja de Bisagra)
サンチャゴ教会近くの城壁にある9世紀のアーチ門で、塔を持つ。1085年、アルフォンソ6世が、トレドを制圧した際には、この門を通って入城したと言われている。
☆ 写真集(panoramio)
○ サン・フアン・デ・ロス・レイェス修道院(Monasterio de San Juan de los Reyes)
15世紀末、「トロの戦い」の勝利を記念して、カトリック両王の命で建てられ、ゴシックとムデハル様式が混合したイサベル様式の典型的な建物で、後期ゴシック様式の回廊がある。
☆ 写真(panoramio)
○ サント・トメ教会(Iglesia de Santo Tome)
14世紀に、モスクを改装したムデハル様式の教会で、エル・グレコの代表作『オルガス伯の埋葬』を所蔵している。
☆ 写真(panoramio)
○ グレコの家(Casa de El Greco)
クレタ島出身のグレコは、35歳の頃、トレドに住み着き、創作活動を続けた。 当時の家具、調度品を置いて再現しており、「キリストと12使徒」「聖ベルナルド・デ・シエナ」「トレド景観」等のグレコの作品のほか、16〜17世紀のスペイン画家の作品が展示されている。
☆ 写真(panoramio)
☆ 写真集
☆ 写真集(PBase)
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☆ www.cyberspain.com
☆ www.toledo-turismo.com
☆ www.travelinginspain.com
☆ www.euroresidentes.com
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