2009年12月26日

世界遺産「トロイの古代遺跡」 『イリアス』の舞台






☆ 地図と写真(panoramio)



 トロイ(Troy)は、トロイア、イリオスなどとも呼ばれる、トルコ・アナトリア半島北西部、海岸線から約5km入ったヒッサリク(Hisarlik)の丘の上にあり、ダーダネルス海峡を支配する有利な立地にあったことから、当時貿易が盛んで繁栄していた。

 北東約30kmにある県都チャナッカレ(Çanakkale)に、ヨーロッパ側からのフェリーが発着しており、トロイ遺跡観光へのアクセス拠点となっている。

 トロイは、ギリシャ神話に出てくる「トロイア戦争」の戦いの場、とりわけ、ホメロスの有名な英雄叙事詩『イリアス』の舞台として長い間伝説上の都市であった。

 イリアスが創られたのは、紀元前8世紀半ば頃。その後、紀元前6世紀の後半、アテナイにおいて文字化され、紀元前2世紀頃にアレキサンドリアにおいて、今日見られる形に編纂されたという。

 この戦いの原因は、『イリアス』とともに8つの叙事詩全集の1つ『キュプリア(Kypria)』に書かれている。大神ゼウスは、増え過ぎた人口を調節するため、テミス(秩序の女神)と試案を重ね、大戦を起こして人類の大半を死に至らしめる決意をした。

 オリンポスで行われていた人間の婚礼の饗宴に招待されなかったことで、エリス(争いの女神)が怒って、「最も美しい女神へ捧げる」と叫んで、不死の庭園の黄金の林檎を神々の座へ投げ入れた。

これをめぐって、ヘラ、アテナ、アフロディテの三女神が争い、ゼウスはこの林檎が誰にふさわしいかをトロイアの王子パリスにゆだねた(パリスの審判)。

 三女神は、それぞれ、ヘラが世界の支配を、アテナが戦争の勝利を、アフロディテが最高の美女を王子パリスに申し出たところ、若いパリスは美女を選び、アフロディテの誘いにのって、スパルタ王メネラオスの妃ヘレネを奪い去ってしまった。

 スパルタ王メネラオスの兄、ミュケナイ王アガメムノンは、これに怒り、全ギリシアから志願者を募ってトロイアに戦争を仕掛けることになった。・・・・

 ・・・・トロイアはこの策略にかかり、一夜で陥落してしまった。

 1870年、ドイツの考古学者ハインリンッヒ・シュリーマンによって、ギリシャ神話の伝説の都市トロイアが実在することが、発掘によって証明された。

   幼少のころに『イリアス』に感動し、トロイアの発掘を志し、イリアスを読み込んでいたため、それまでの通説を翻して、ヒサルリクの丘にあると推定を立てた。そして調査を続けた結果、予想通り遺跡を発見することが出来、古代ギリシアの前史時代の研究が大いに進むきっかけとなった。

 古代都市トロイアは、初期青銅器時代からビザンティン帝国の時代までの紀元前3000年〜紀元後1300年までの間、9つの都市が層をなして重なっている。

 シュリーマンは、発掘した遺跡のうち下から2番目がトロイア戦争時代のものだと推測したが、後の発掘で実際のトロイア戦争時代の遺跡は下から7番目の層であることが判明している。

 このことから、彼の発見した第2層はトロイア戦争時代より約1000年ほど前の時代の遺跡で、これにより、古代ギリシャ以前に遡る文明が、エーゲ海の各地に存在していたということが、その後証明された。

 シュリーマンについては、その情熱と語学の天才であったという評価が一般的だが、考古学博士を取得したものの、科学的な発掘をしないで破壊してしまったとの批判のほか、見つけた財宝を、許可なくギリシャ、そしてベルリンに持ち出すという汚点を残している。

 トルコ政府から訴えられ、罰金を5倍支払うとともに一部を返還して、2回目の発掘をする許可を得ている。返還されたものはイスタンブールの考古学博物館で保管され、また、ドイツに持ち出されたものはソ連の占領下でソ連軍が持ち出して、現在プーシキン博物館にあるという。

 この遺跡は、4千年の歴史を持つ世界中の遺跡の中でも最も有名なものの1つで、その出土品から、アナトリアと地中海世界との文明の交流が初めて証明され、ホメロスのイリアスを不滅のものとするものであった。

 そして、多くの芸術家の創造力を掻き立て続けてきた価値あるものとして、1998年、「トロイア遺跡」として、世界遺産に登録されている。



☆ 写真集(一番下から上に、中程まで↑)

☆ 写真集(PBase)

☆ 写真集(www.anthroarcheart.org)

☆ 写真集

☆ 写真集

☆ 写真集(fotosearch.com)

☆ 写真集(flickr.com)

☆ 写真集(Çanakkale)(wolpy.com)

☆ トロイの財宝

☆ THE TROY GUIDE

☆ ユネスコ世界遺産HP



ブログランキングに参加しています。 応援よろしくお願いします。
kaigai80_15.gifbnr80_15_03.gifbanner_04.gifblogram投票ボタン旅行・観光ガイド たびすまいる



TREview ↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
素晴らしい すごい とても良い 良い

◆ 都市名、人名など、キーワードによる検索で、関連の記事が見つけられます。ご活用ください!!



YouTube動画 その1
★Troy slide show part II


YouTube動画 その2
★Truth of Troy: Trojan War Story


YouTube動画 その3
★Troy Museum HD


YouTube動画 その4
★Truth of Troy: The Reason For War


YouTube動画 その5
★Troya (Turchia)


YouTube動画 その6
★Truth of Troy: Proof of The Trojan War


YouTube動画 その7
★BBC - In the footsteps of Alexander (Troy) 3


YouTube動画 その8
★Trója (Turecko)


YouTube動画 その9
★Tróia - Troy - Hissarlik


YouTube動画 その10
★RESEARCH: Rebuilding the Ancient City of Troy




ブログランキングに参加しています。 応援よろしくお願いします。
kaigai80_15.gifbnr80_15_03.gifbanner_04.gifblogram投票ボタン旅行・観光ガイド たびすまいる

↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!
素晴らしい すごい とても良い 良い

http://tb.treview.jp/TV/tb.cgi/21001005/0/61983/41AERZYn/1261637982



posted by トラベラー at 07:45 | Comment(0) | TrackBack(1) | トルコ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

ギリシア神話 神々と英雄に出会う17/17 〜トロイア伝説
Excerpt: 巨大な木馬の話はイリアスではなくオデュッセイアに現れる。木馬の経略に関する逸話はオデュッセイアでも間接的かつ部分的に披露されるに過ぎない。木馬をめぐるエピソードの全容がどこで直接的に詳述されたかという..
Weblog: 投資一族のブログ
Tracked: 2012-04-23 21:11
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。