☆ 地図と写真(panoramio)
ヴァル・ディ・フィエンメ(Val di Fiemme) は、北イタリア、トレンティーノ・アルト・アディジェ州(Trentino-Alto Adige)の東に位置し、東アルプスの勇壮なドロミテ山塊に抱かれた、フィエンメ渓谷を言う。ミラノから約330km。
北は、リエンツァ川から、西はイザルコ川とアディジェ川、南はブレンタ川、東はピアーヴェ川に囲まれた範囲である。
フィエンメ渓谷には、アベーテ(Abete。モミの木)の森が広がっており、弦楽器製作にとって貴重な地域とされている。
澄み切った空気、湧出る新鮮な水、程良い太陽光に恵まれ、豊かな自然の中、年輪がつまり、冬目が細く強い特徴がある。
このため、強くて軽く、ヴァイオリンの材料として最高の品質であり、銘器「Stradivarius」の表板として、世界中で人気を呼んできた。
イタリア北西部のクレモナで活動した弦楽器製作者、アントニオ・ストラディバリ(Antonio Stradivari、1644〜1737年)は、この地を何度も訪れ、常に、この最上の材料を使って作品を造りだし、約300年を経ても、この地域のアベーテが、世界中で活躍し、聴衆を魅了している。
ストラディバリが製作したヴァイオリンは、約1200梃あると言われ、約600梃の存在が確認されており、中でも1715年ものは特に優れているとされる。
ドロミーティの名は、この山々で非常に豊富な鉱物である苦灰石 (ドロマイト) が主成分であるカルシウム質の岩石の苦灰岩を発見した地質学者ドロミュー (Dieudonné Guy-Silvain-Tancrède-Gratet de Dolomieu) に由来。
ドロミーティで最も高い頂上は、3344mのマルモラーダ(Marmolada)で、ロッククライミングのスポット。
アルペ・ディ・シウージ(Alpe di Siusi)やアンペッツァーニ高原では、牧場が営まれており、ドイツトウヒ、ヨーロッパモミ、ヨーロッパアカマツなどの針葉樹林が広がり、植物限界に育つヨーロッパハイマツとムゴマツが、北側斜面では1800m、南側斜面では2200mまで生育している。
フィエンメ渓谷は、スキー村が点在するスキーエリアで、2003年のワールドカップ・クロスカントリー競技の開催地で、150kmに及ぶクロスカントリーコースは世界的にも有名。
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